愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 79

【オイルポンプの確認】

私のFは、ボルドールのオプションパーツだったCB900Fのオイルクーラーが付いている。
これは、新車で購入してから、しばらく経って車体を購入したショップで取り付けてもらったものである。
このバイクショップ(オートショップH)はアフターサービスがウリのショップなのだが、
外した部品は無くして返却しなかったり、クーラー取付け時にオイル滲みを発生させたりと信用が出来ない。
尤も..同じ市内のオートセンターSよりはずっとマシであるが、やはりイマイチである。

先日の夜にふと..「本当に900Fのオイルポンプに交換してあるのか?」と疑問が生じた。
というのは..CB750Fのオイルポンプでは、オイルをクーラーに送る事は出来るのだが油圧が不足する。
いままで疑問にも思っていなかったのだが、何気なく思った疑問が頭から離れなくなった。
オイルポンプを交換するには、ポンプ周りを全分解しなくてはならないので、そんな面倒な事をやったのか?
あのオートショップHだけに心配になってきたのである。
そこでオイルポンプを確認すべく、オイルキャップから覗いてみるのだが..全く分からない。
そうなると不安で仕方ないので、面倒でもポンプ周りを分解して確認してみる事にした。

作業はオイルを抜いてポンプ周りを分解し、ポンプを確認する。
結果的には..CB900Fのオイルポンプに交換してあった事が確認できた。(あ〜よかった。)
せっかくポンプを外したので、手持ちの750Fのポンプと比べてみた。(750Fポンプはオクで購入した)
すると、さすがに900Fのポンプは大きく、見るからに大吐出しそうな感じである。

スプロケットカバーを外す。 ポンプカバーを外すと・・デカイポンプが!
750用と比べてみました..前からは、あまり変わりません。 横から見ると..これだけ厚みの差がある!

ポンプ周りもきれいに洗浄し、ポンプの回転も異常が無い事を確認して新しいガスケットを入れて組み立てに入る。
外したボルトを全て規定トルクで締めこんで..やれやれ。
と思ったのだが、なにかポンプカバーを固定しているボルトが一本足りない!
これにはかなり焦ったのだが、どこを探しても見つからない..なくなるわけが無いのだが..謎!

ふと..「もしかして、最初から取り付けてなかったのでは?」と考えて、エンジンを降ろした時の画像を急いでチェック。
すると、なんと..以前からポンプカバーのその部分にはボルトが入ってなったのである。

ということは..「25年もポンプカバーの取付けボルトが1本無い状態」だったのである。

さすが、オートショップH! なにかやってくれると思っていたが..本当にやってくれてました。
そんな訳で、急遽ホームセンターにボルトを一本買いに行って、代用品を調達して場所を換えて締めておきました。
ボルトが1本不足していても無圧の部分だからオイルが漏れてこなかったから良かったものの、
これが油圧が掛かるところだったら、これじゃ済まない事になっていただろう。
(このボルトは部品発注して、近日中に純正に交換する予定である)

ポンプ内の経路を洗浄する。 新しいガスケットを付けて取付け。
ポンプカバーを規定トルクで締め付け..しかし! あれ? なんで1本足りないの?

2005年にエンジンを降ろした時の画像です。(2005/05/03)

(拡大画像)クーラーを取付けた25年前からボルトは欠如していた!

なんだかんだ、ごたごたやってしまったのであるが..無事にポンプの取付が完了したので、
以前から少し気になっていたブローバイパイプの掃除を行った。
このホースはオイルと水分が混じった「白いドロドロ」のようなものが詰まりやすいのである。

エンジンオイルを再び戻してエンジンを始動し、オイル漏れをチェック・・問題なし。
私は「オイル漏れ心配性」なので、スプロケットカバーを外したままで、50キロほど走行してきました。
帰宅して各部をチェックしたのですが、全くオイルの滲み/漏れはありません。
ちょうど良い機会だったので、シフトリンクシールの部分もチェックしたのですが、こちらも問題なし。
というわけで、本日の作業は無事に終了! 後は..ボルトが来てから交換する事にします。

それにしても..一番の不安だった、CB900Fのポンプはちゃんと交換されている事が確認できて一安心。
ポンプカバーのボルトが25年も無かった事も分かったので、それなりに有意義な分解作業であった。

PS:夜になって..代替ボルトが「ねじ山を悪くしてないかな..」と妙に気になりだしまして..
   こんな所のねじ山を破壊したら、修正のしようが無いので、急遽、車庫にもぐって、代替ボルトを外して、
   元のボルトも外して、正しい位置に規定トルクで締め込みました。
   規定トルクで締め込めたので、ねじ山は無事なようです。
   やっぱり、純正ボルトでちゃんと締め込まないと不安ですね。
   

代替ボルトを買ってきて、場所を入れ替えて臨時修理完了。

ブリーザーホースも洗浄しておきました。

   
【再整備】(2007/03/24)

さて、月曜日に早速発注した部品が到着したので、週末を待って整備を行う事にする。
といっても..ボルトを規定トルクで一本締め込むだけである..といううわけで、出来た。(早い)
この日は天気が生憎だったので、早速50キロばかり走ってオイル漏れが無いかチェックしましたが、
全く問題はありませんでしたので、ポンプ周りの整備は完了しました。

まだ少し雨が降るまで時間がありそうなので、チェーン調整を規定量の上限より5ミリ上げた30ミリにしました。
どうもマニュアルどおりの遊び量だと少し張りが強い気がするので、上限を超えますが30ミリにしました。
ちなみに普通に押した時の弛み量は25ミリ程度です。
CB-Fは60ミリを超える弛みがある場合は危険と言われてるので、25〜30ミリになら問題はありません。
どうしても昔のバイクの弛み調整は張り側になっているようです。
チェーンメーカーのサイトなどを見ると「張ってるより遊びが多い方が機関に負担が掛からない」と書かれてます。

   

スペシャルフランジボルト6×35 規定トルク(0.80〜1.20kgf/cm)にて締め込み。

25年ぶりに固定されたポンプカバー

整備完了です。
   
【余談】

25年もの間ポンプカバーの取付けボルトが無いにも係わらずオイル漏れを全く起こさなかったのはなぜか?
もちろん、悪整備をしたオートショップHの整備が良かったわけでは無い事だけは確かです。
ではなぜかと言うと..
1・ポンプカバーにはオイルの圧力が全く掛からない事。
2・以前のポンプガスケットは今の物とは材質が異なり表面が樹脂状態であった事。(質が良かった)
3・構造的にポンプカバーの中央のゴムはLサイドカバーに押されて二重に固定されている事。
この三つの事柄が全て良いほうに働いていたからでしょう。(運が良かったという事です。)
特に3の構造は、ホンダ的な発想で、万が一ボルトが緩んでもLサイドカバーが押してる限り漏れは小さく抑える
事が出来るので、大きな事故を防ぐと言う点では優れた構造です。
返す返すも..Fは構造的に良く出来ているので、オートショップHのデタラメ整備が浮上せずに済んだのです。

   

2007/03/18(2007/03/24)

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