【キャブレター同調】
1月2日にエアカットバルブを交換して一安心していたのだが、破れは無かったので再同調の必要は無いと思っていた。
しかし、寝ながら考えてみたら..「破れは無くても薄くなっているのだから脈動に表れるだろう。」と考えた。
私はこの四連装キャブレターの同調作業というのが好きである。(^^
バラバラに勝手に吸込んでいたキャブが揃って同量の空気を吸込むようにするというのは、
なにか..楽器の調音をしているようで気分が良いのだ。
この日は前日の強風もおさまって天気は快晴。大気圧も安定しており絶好の同調日和である。
私の同調器は水銀柱の為、出来れば大気圧が安定しているときに行う方が良い結果が出せる。
エンジンを十分に温めてアイドリングが安定した頃を見計らってエンジンを停止させてホースコネクタを接続。
モーガンキャブチューンの水銀柱にエアを少量送り込んで水銀のレベルを揃えて水銀内のエアを抜く。
機械式に比べて個体差や温度に影響される事無い絶対的な大気圧レベルで水銀柱が揃う。
では、昨年4月に行った同調がエアカットバルブの交換でどれだけズレが出るかみてみる。
エンジンを静かに始動させて、水銀柱の様子を見て気泡の混ざりが無いかを確認してから目盛りを読み取ると、
3番と4番の差が最大で30ミリ程度も出ている。
昨年4月に調整した折には3番と4番が最大差で5ミリに調整してあったのだが..6倍にも達していた。
規定は60ミリ以内なので全く問題は無いが、この数値の狂いがエアカットバルブ交換による影響差である。
セオリーどおりに、1番と2番を合わせて、3番と4番を合わせて2番と3番を合わせて様子を見る。
この時点は1番と3番の差が最大になり8ミリほどになったのだが、これでは上手くない。
1番と2番という左組と3番と4番という右組で最大差が生じると2番が基準キャブなので必ずズレが出る。
再度調整して、左組と右組(2番と3番)の差が6ミリ、1番と2番の差が最大で7ミリ、3番と4番の差が5ミリに調整。
しばらくアイドリングを上下させて様子を見て、1000rpmに戻して確認測定を行い調整を完了した。
今までこの作業を行うと、数回は調整しないと追い込めないのだが..今回は2回で決まった。
やはりエアカットバルブが新品なので、脈動が小さく調整を取るのが楽になっているのだろうか..(不明)
規定では各気筒差が60ミリ以内ならOKであるが、20ミリ以内に入ってくるとレスポンスがはっきり違う。
特にスロットルを戻して急に開けたりするときにモタツキが無く、発進時もスロットルをあおらなくてよくなる。
なにしろ..全域にわたって回転が滑らかになり、振動とかが起き難くなってくる。
以前にも書いた事だが、アーシングやホットイナズマや高価なオイルなどよりも体感的にも違いが出る。
エンジンは空気とガソリンを圧縮爆発させて動いている物なので、空燃比の微妙な違いいかに大きい事かわかる。
マフラーなどでいかに排気系をチューンしても吸気側が揃ってなければ無意味となってしまうだろう。
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