愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 73

【エアカットバルブの交換】

以前、オークションでFの互換エアカットバルブが4個一組で出品されていたので購入しておいた。
このエアカットバルブというのは、スロットルが閉じたときにエアをカットして低速域のカブリやモタツキを押さえて
安定させる役目を持っている。
アイドリングが安定しないとか、エンジン回転の落ちがスムーズではない場合は、まず疑うのがここである。
私のFでは、低速で悪い症状は無いのであるが、チェックしてみるとかなり薄皮状態になっていたので
正月休みを利用して交換する事にした。

さて..交換作業は本来キャブレターを分離して行うのがセオリーどおりであるが、掲示板で「まいじーさん」が
分離せずとも交換は可能であり、自分は実際行ったと書き込まれたので、私も同じ方法で交換する事にする。
というのは、4個のキャブレターを分離すると、かなりの量の交換部品が必要で、さらに調整作業も必要である。
一番面倒なのは、チョークバルブを抜かなければならないので、再取り付けに専用のパーツが必要で、
これがフルセットだと¥10000は超えるという、馬鹿にならない物であるからだ。(少しケチくさ)

では、実際に交換作業を行ってみよう。
まずキャブレターユニットを車体からおろして、ガソリンを抜く..(これは当然)
最初に手っ取り早く、1番のバルブカバーを緩めて、バルブを外す。
脇に小さなパッキンがあるので、パーツが手元にある方は交換するといいだろう。(私は交換した)
外したバルブと新しいバルブを比べると分かるのだが、相当痩せているはずである。
新しいバルブを取り付けて、小さなパッキンも取り付けてバルブキャップをネジで締めれば交換完了である。
とまぁ..この1番のバルブを交換することで要領は分かったと思うので2番に進むことにするが..
2番以降は、こう簡単にはいかない!指先がラジオペンチのようになっている人間がうらやましくなる。

二番のバルブキャップは、ラジオペンチのような物で回すのだが、簡単に回らないのでモータープライヤーの方が良い。
プライヤーでしっかりネジの頭を挟んで回すと緩むので、交互に緩めてバルブキャップを外す。
交換方法は1番と同じなのだが、何しろ隙間が狭いので、スプリングを押し込むのに苦労する。
何度かトライすると、要領がつかめて来るだろう。
小さなパッキンも方向を間違えずに交換してキャップを静か閉じて、取り付けネジを締めこんでいく。
私はこの取り付けネジを、小型スパナで締められるようにボルト(4×10)に交換した。
とまぁ..こんな具合に3番、4番と交換すれば作業は完了する。
結局、私のエアカットバルブは全て薄皮状態となっていたが、破れていた物は有りませんでした。
そんなわけで、同調を行う必要は無いようです。(^^

取り外されたキャブレター 1番のバルブキャップを外す
左:新品  右:交換前  1番エアカットバルブ交換
1番組み付け完了 2番のネジを緩める
2番が外れました。 2番はとてもやりにくいです。
2番交換完了 3番交換完了
4番交換完了 細部をクリーニング完了
さて、エアカットバルブの交換が完了したら、各部をクリーニングしてエンジンに取り付ける。
ここら辺は、割愛させていただくとして..取り付けたら、早速エンジンを掛けて、アイドリングを調整すれば完了。
なのであるが..私の場合は、ここからが面倒であった。(泣)

キャブレターを取り付けて、「コック・オン!」と勇んでガソリンコックを開けると..キャブからガソリン漏れ!
慌ててコックを閉じて、キャブのドレンを締めなおしても変わらず..漏れて来る。(謎)
どうやら..キャブのガソリンが無い状態で上下左右回したのでフロートバルブが下がりっ放しになってる感じ。
というか、フロートが上がってきてないというのか、鈍くなってるというのか..。
キャブの脇とかをコツコツと叩くと、改善されてきたが、それでも少し漏れている。

仕方ないから、ドレンホースを上に上げて、エンジンを始動しようと考えたのだが..エンジンが始動しない。
キュルキュルキュル・・・空しく回るが、全く掛かる気配すらない。
そのうちバッテリーも心細くなってきたので、車からケーブルを接続してトライするが反応なし。
プラグをチェックしたけど、カブっている様子も無い。
チョークを全閉にして何度か挑むが全くダメ..チョークを戻して、アクセルを開けながら挑むと..ボボッ!
「おっ!来た!」と、アクセルを開けてセルを回すと、ボボボッ!バオ〜ッ!とようやく始動しました。
エンジンが始動すると..不思議にガソリン漏れも止まってしまいました。(謎)
エンジンを暖めてキャブレターの応答を確認すると..OK!良いようです。
では、キャブの中にガソリンを回す為に少し走る事にします。

まぁ..走ってみて特に変化も無いんですが、アイドリングが落ち着いてるかな..スロットルも自然だし。
交換前の物も破れていた訳ではないので、極端に変化する事も無いのですが気分的に安心できます。
おそらく、エアカットバルブが破れている状態から交換すると驚くほど変化するのだと思います。
問題のガソリン漏れも止まったようで落ち着いています。
というわけで..今回の交換は修理というよりも、故障前の交換といった感じでした。

交換されたエアカットバルブ キャブを待っている車体
エアクリーナーもクリーニングします。 キャブレター取り付け完了
この後始動させるが・・ 何とか始動して走行後
inserted by FC2 system