愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 58
【右フォークの修理】(2006/06/04)

vol 57【走らせてみる】より・・
さぁ!マフラーも無事に取り付けが完了したので、いよいよ走らせてみる。
とりあえず暖機運転をするためエンジン始動すると..図太い排気音と共に案外と機嫌よく目覚めた。
KEREKERの時は、ヌケが良すぎる為か始動性が悪くなってしまい少し苦労をしたものである。
エンジンも十分に温まったので「さぁ行くか!」..思ったら、なんと!
右のフロントフォークからオイルが漏れているではないか。(T-T)
最近「やばいかも」と思っていたら、ついにシールが逝ってしまった。
このままでは、走らせるわけには行かないので、急遽右フォークの修理を行う事にする。

というわけで..モリワキ手曲げを装着して、勇んで試走に行くところの出鼻をくじかれてしまった。
しかし、不調のフォークで走っても楽しくは無いので、整備してから走る事にした。
私はフロントフォークのメンテナンスについては..はっきり言って、慣れてます。(-_-)/
このCB750Fだけでも3回に及ぶシールの交換、ブッシュ交換、インナーチューブの交換をしている。
「えっ!インナーを?」と驚くでしょうけど、インナーは少しづつ曲がって、癖がつく物です。
私のは28000キロで新品のインナーチューブに換えて、古いのは数年前にオークションで処分しました。
ちなみに..実はもう一組インナーチューブの新品をストックしてある。
雑誌などでも、数千キロおきにインナーチューブを90度刻みに回転させると曲がりクセが付かないと書いてあるとおり
かなり微妙であは有るが、長い間にはよじれが出るようである。

能書きはともかく..車体をジャッキで上げて前輪を上下ブリッジのネジを緩めてフォークを引き抜く。
この時は、思い切って前日にリアスタンドを購入しておいたて良かったと心底思った。(^^;
さて..フォークを引き抜くのだが、Fの場合はウィンカーのバンドが抵抗になって、かなり難儀する。
この作業が一番面倒で時間が掛かるのだが仕方が無い..地味に回転させながらフォークを下に引き抜く。
フォークが完全に引き抜けたら、フォーク内部のオイルを抜いて分解する。
ここらへんの作業はSMに載っているので詳しく書く必要は無いが、部品を再利用したいなら丁寧に行う事。
私の場合はストックされている部品にフォーク関係が2セットあるので、何事も無く淡々と分解していく。

分解されたら、ブッシュ類の磨耗を確認して使えるようなら再利用しても良いし、新品を組み込むのも良い。
経験的に..ブッシュのコーティングよりもオイルシールの方が弱いので、ブッシュは使えることが多い。
もし、上下ブッシュの片方にでも磨耗が見られたら、迷わず上下のブッシュを交換するのが良いだろう。
今回は折角分解し、スペアの部品も揃っているのでブッシュとピストンリングは交換してオーバーホールした。
外されたブッシュは、まだまだ十分に使える状態なので捨てずに保存しておく事にした。
中古部品でも大切に取っておけば将来何かの役に立つ事が多い。

フォークを下に引く抜く..疲れる! フォークを分解する。 ストックパーツ群です。
これが切れたシール。 アウターチューブ洗浄 アンダーブッシュ交換
ガイドブッシュ交換 オイルピストンリング交換 ブッシュ打ち込み

【フォークの組立て】

ブッシュを正しく組み込み、各部品の組み立て順位と方向などを全て確認してフォークをアウターチューブに入れる。
ブッシュを静かに沈ませて、規定の位置まで均等に打ち込んで行くと、打ち込みの音が変わるので分かる。
その位置から更に少し叩いて全体を均一に沈ませて落着かせる。
次にリングを入れて、シールを同じ要領で打ち込みアッパーリングを入れてスナップリングを入れる。
正しく打ち込まれていれば、スナップリングが正規な位置に収まるはずである。
スナップリングが規定位置に至らない場合は、打ち込みが甘いということで..失敗である。
打ち込み失敗の大半はブッシュの打ち込みが甘いので、シールを更に叩いてもシールがダメになるだけである。
そういう場合は、打ち込まずに再度分解してブッシュの打ち込みからやり直す。
間違っても..シールを叩きまくってダメにするという間違いをしてはいけない。
この時点ならば、再分解して再び組み直せば大丈夫である。(焦りは禁物!)
フォーク分解の初心者が陥りやすい点は、一度シールを組むと戻れないと勘違いしてしまう事である。

てなわけで..特にSMを見なくても、サクサクと組立が完了してフォークが元通りにブリッジに納まった。
折角なので、左フォークのオイルも交換する事にして、フォークドレンからオイルを抜く。
普通のフォークオイルの交換ならば、上から抜かずにフォークドレンから抜いて最後に上から息で残オイルを押出す。
今回は近所のドライバースタンドという役に立たないショップに純正オイルが無く、カヤバ製にした。
カヤバ製とはいっても、カヤバ食品とは何の因果関係もない。(-_-;

オイルの量は油面で調整する方も居るようであるが、これはデーターを細かく取らないと出来ないのでやってない。
今まで何度もフォークオイルの交換をしてきたが、基本量はSMどおりに245CCを入れるのがいいだろう。
私は経験的に250CCを入れる事にしているが、これで全く問題が無い。
フォークオイルというのは必ず減ってくるので、多少多くても1000キロも走ると減ってしまうものである。
大切なのは左右の量が同じで規定量が入っている事である。
というわけで..フォークの整備が完了したので、エアホースを連結しエアを0.9kg入れておく。
Fのフォークはエア加圧して使う物なので、必ずエアを入れなければ初期の沈み込みが大きくなってしまう。
時々雑誌でエア加圧は不自然だとか、したり顔で書いてるメカニックがいるが間違っている。
このフォークはエア加圧をして使うように製造者が設計し、指示をした物でFZやFAの物とは異なる。

フォークを組立てて、ようやくモリワキ集合管をつけて走りに出かけることが出来た。(^^;
とは言うものの..時間は既に午後三時を回ってしまっているので、近くを20キロほど走ってきただけに終わった。
フォークが馴染むまで約100キロほど必要であるが、それにしてもカヤバは硬い!
ホンダ純正と同じ番数を使ったのだが、フロントがアウトに逃げていく。
こりゃ〜慣れるまではオーバーステアに注意しなくてはならないなぁ..。

シール打ち込み。 組立て完了。 フォーク組込完了。
左フォークのオイルを抜く。 今回はKYB製オイルを使用する フォーク組み立て完了・試走

2006/06/07

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