愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 5

  最終処理段階の乾燥に入ったガソリンタンクは、内部がマット面に仕上がりサビは
完全に除去されたようである。
 あとは装着時まで乾燥をさせることにして..
数日後にオークションで落札したガソリンタンクが到着した。
CB750FA用のシルバーのタンクで塗装表面が少々傷んできているが、へこみと大きな
引っ掻き傷が無いので、7500円の中古とタンクとしては上物と言えると思う。
オークションの出品者が「タンクの中に塗料のような物がたれている。」と言っていたので、タンクの中を覗いてみると..う〜ん..タンク内部全体に薄っすらと、そしてタンクの底で固まっているようである。 タンクの底に溜まった塗料のような物を細長い棒で突付くとブヨブヨしたシリコン系の感触が伝わってきた。
これは除去するのに「かなり厄介な物」であることが想像できた。
しかし、外装にへこみのない中古タンクは出物なので、なんとか、この溶液のような物を除去する事に決めて、とりあえず水洗いで、タンク内に水道水を送り込み1日放置して、
タンクについた臭気を取り除くことにした。

数日後..タンクの水を抜いて、軽く乾燥させて中を覗くが全く変化なし。
とりあえずガソリンで溶けるか試してみることにするが..結果はNOで、短時間の
ガソリン漬けでは変化が無いことがわかった。 どうしようか途方にくれたが、ともかく底に溜まった溶液を突付いて溶液の密着を弱めることにした。 長い棒の先端にピンセットを固定して、タンクの底を突付きまくり、溶液にダメージを与えたが、剥がれる感触はない。
翌日、DIYショップに行って、シンナーとうすめ液とピアノ線を買ってきて、試すことにした。
はっきり言って期待できないが、ほかに溶かせそうな溶剤が無いので仕方ない。
最初にシンナーを入れて、ピアノ線で突付きまくる!さらにピアノ線の先端を鉤状の
まげて弱った溶液を引っ掻く。 そして細い木の棒でゴリゴリ擦ること30分..
ガボッ!っと変な音がして、溶液の塊りが剥がれた。(^_^)/
同じ要領で、反対側もシンナーを入れて付き捲り、棒でゴリゴリ擦ると少し小さな塊りが
剥がれだした。 だいぶ剥がしたようなので水洗いをすると、中からボソボソのカスが
多量に出てきた。 水洗いを終えて中を覗くと、かなりきれいに剥がれているようである。

大きな塊りは剥がれたが、皮膜状にタンク内全面に付着している溶液をどうするか..?
試しに剥離剤を垂らしてみると..おおっ!溶液を浮き上がらせて剥離しているようです。
塊りの部分には効果ないでしょうけど、皮膜部分には効果的なようです。これで、皮膜部分は剥離剤で落とす事に決定です。 ここで..ふと思った事があった、
「なんで、タンク内に溶液を入れたのか?」
答えは二通りで、1・タンクからガソリンが漏れる。2・タンク内がサビてしまった。
のどちらかです。 しかし、タンク内からガソリンが漏れるようでは、いくらサビを取って、
きれいに塗っても使い物になりません。
そこで「水張試験」を行うことにしました。漏れるとすればタンクの継ぎ目部分でしょう。

二日間、水を張りして様子を見たがタンクからの水漏れは起きなかった。
そこで、本格的に溶液の塊りを除去する為に剥離剤を1kg流し込んで、ピアノ線などで
突付きまわした。 30分程度この単純な作業を行い、剥離剤が再硬化する直前に水を
流し込み洗い流すと、ドロドロとヘドロのような物が出てきた。
さらにダメ押しで500gの剥離剤を流し込み、細いアルミ棒でタンクを擦りまくり残った
ヘドロを可能な限り除去した。 この作業には4時間も掛かりかなり疲れてしまい、
こびりついた溶液をこれ以上落とす事は諦めて、前回使用して保存しておいた花さかGをタンクに流し込み作業を終えた。

水漏れ検査では漏れは起きなかったが、タンク内の溶液が剥離した後はどうなるか..
少し心配である。 インターネットオークションで、CB750Fのタンクを検索すると
「漏れあり激安」なんて商品や「凹みあり・サビあり」なんてのが目に付いたので、
心配になり再びタンクの底や側面をチェックする。
現在、花さかGを入れて24時間経過しても、漏れは発生していない。
前にも書いたが、この中古タンクの外装は凹みがひとつも無いのだが、
怪しい溶液がタンク内で固まっていたので、安く落札できた。
凹みが無く、サビも少ないタンクなら軽く1万5000円以上はするところだろうし、
競争率が高く出品の可能性も低い。 今日現在オークションで出ている低価格他の
タンクは、どれも凹みあるか、問題を抱えている。
凹みのあるタンクは絶対に嫌なので、なんとかこのタンクの再生に期待したい。

ステーキではない!
こんな溶液が固まってタンクに
張り付いているのである。
多分..サビ防止のつもりか?
シリコン系のクニャクニャした
感じのもので、ガソリンでは
解けないようである。
これはタンク内に全面的に
張り付いているようである。

おそらく..
タンクのサビにあわてたオーナーが
サビ防止に流し込んだのだろう。
そして、車体が廃車されて、
タンクだけが残ったのかも
しれない..(想像)
 

これがタンクから吐き出された
溶液の塊の最後である。(多分)
これを吐き出した後は、
大きな塊は出てこない。

しかし..タンクの壁面には
この溶液の塗膜が張り付いている。
ガソリンに溶けなければ、
フィルターで止まるだろうから、
実害は無いと判断した。
 

今のところ水漏れも無く、
花さかGによる処理が進んでいる。
順調に行けば、このタンクは
再塗装されて「予備」になる。
使う事は無いかも知れないが、
予備があると心強い。

2003年04月21日

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