愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 47

【クラッチベアリングの交換 Part1】(2005/07/17)

CB750Fのクラッチは距離が嵩んでくると「ゴロゴロ・・」というようになってくる。
私のFも眠らせる前(1993年)は調子が良かったのだが、再起させてからはゴロゴロいうようになった。
他の方のFの音を間近で聞く機会もないので分からないのであるが、それほど気になる程ではないのだが..

Fのクラッチにはクラッチハウジング自体にローラーベアリングが連装(二重)で入っており、
プレート側にはボールベアリングが入っているのだが、このボールベアリングの方が磨耗すると
ゴロゴロと音が出るのではないかと私自身は考えている。
これは、Fのクラッチ構造を実際に見て、稼動状態(切る/繋ぐ)を考えて思ったのである。

この作業はベアリングを単純に交換するのだが、思ったよりも難しく力技的な部分もあって難しかった。
特にクラッチハウジングに圧入されているローラーベアリングを抜くのに手間取ってしまった。
このローラーベアリングを抜く為に、爪式のベアリングプーラーを購入したのだが、役に立たなかった。
ローラーベアリングは引き抜くというよりも、叩き出すという方法でなければ外れない。

まず、エンジンオイルを完全に抜く。
車体を左側に倒してクラッチ内部のオイルも
オイルパンに落ち捨てしまうこと。

次にクラッチかばーを固定しているボルトを
緩めて、カバーを軽く叩いて取り外す。
ガスケットは先に剥がしておいた方が無難。

次にクラッチリフタープレートを止めている
6本のボルトを交互に緩めるとリフタープレートは
外れてクラッチスプリングも外れる。

クラッチリフターガイドはリフタープレートから
ベアリングを抱いたまま抜け落ちる。

クラッチカバーを外した状態。
妙な形の物がリフタープレートでセンターの
黒い部分がリフターガイドである。
 
リフタープレートを外すとこんな姿になる。
中央のナットを回すのに専用工具を必要とする。
リフターガイドにはベアリングが圧入されている。
本当ならばセパレーターで外すのだが、
ベアリング外周を静かに叩けば外れる。
当然、外したベアリングは使い物にならない。
 
新品のベアリングを適当な工具を使って打込む。
こういう作業は専用工具か代替工具を必要と
するのだが、工夫次第でなんとかなる。(^^;
ベアリングの打込みが完了。
よくよくチェックして確実に入っている事を
確認する事と、端部に密着しているかも確認。
(普通に打込めば確実に入るのだが。)
リフターベアリングが完成したら次は、
クラッチ本体を外すことにする。

これには純正の専用工具が必要である。
私は以前、クラッチ交換時に購入したが、
この工具が現在でも有るのだろうか?
有ったとしても、かなり高価だと思う。

この専用工具を使ってセンターのナットを
回し取り外すと、プレッシャープレートまでが
一体となって外れてくる。

更にカラーとワッシャーを外すとアウターが
外れて、クラッチ全てを外す事が出来る。
目的のベアリングはクラッチアウターにあって
おそらく専用工具で抜くのだろうけど、
径の近いソケットなどで叩いて押し出す。

私はわざわざプーラーを買ったが、
残念ながら役に立たなかった..。

専用工具を使ってセンターナットを緩める。
ギアを一速に入れて、リアブレーキを踏まないと
空回りして外す事は出来ない。
 

クラッチセンター〜プレッシャープレートまで。
これがクラッチ本体の部分である。

径の合いそうなソケットでベアリングを叩き抜く。
力技だけど、慎重に行うこと。
 
こちらがギア側。
見事にベアリングが抜けている。(^^

ベアリングドライバーを使って新しいベアリングを
慎重に打込んで行き、最後に少し小さいヘッドで
押し込んでしまう。
 

少しだけ奥に叩き込むこと。
 
こちらは内側から。

完成したクラッチアウター。

Part2へ続く

2005/07/19

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