愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 42

【腰上の整備 Part7】(5月4日)

腰上の整備も今日が最終日になる。
いよいよエンジンに火を入れる火が来たのである。
泣いても笑っても、自分がやってきた事への判決が下るのである。

まず..マフラーを取り付ける事にして、新しいマフラーガスケットを軽く打ち込んで1番・4番マフラーを取り付ける。
1番・4番を仮止めしておき、2番・3番のエキパイを入れて位置を出して、取付ボルトを締めこんでいく。
次に仮付けしておいたシリンダーヘッドカバーを開けて、新しいエンジンオイルをカムシャフトオイル溜りに流しておく。
私はここで、オイルを溢れさせてしまって、後で焦ってしまうことになる。(^^;
ヘッドにオイルを入れたら、カバーのパッキンを取り付けてヘッドカバーを載せてボルトを締める。
私は、翌々確認したのだが..ここでも少々間違えがあった。(^^;;
今回、エンジンオイルは3月に交換して200キロも走っていないので、そのまま使用する事にして取っておいた。
そのエンジンオイルを入れて、油量を確認する。
さて..あとはプラグを締めこんで、バッテリーターミナルを接続する..これで、エンジンは始動するはずである。

「カムシャフトの位置は何度も確認した。」
「バルブの隙間もしつこく確認した。」
「オイルも入っている。」
「回転を妨げるものは..ない。」
「一応、点火させないでセル回してみよう。」
というわけで..セルを空回しさせてみると..キュル、キュル、キュル、キュル・・と軽く回る。
「よ〜し!行ける! 点火!」
キュル..ボッ!ボボボッ..ブォ〜ッ! 一気に点火してエンジンがあっさりと始動してしまった。(^^;
「やたっ! 掛かった!掛かった〜! うわ〜っ、エンジン音が静かだ..」(感動している)
もちろん、白煙を噴くなどという事は全く無く、快調に回転を始めてた。

と喜んで数分ながめていると、なにやらエンジンの下のほうからオイルの燃えるにおいが..
覗き込んでみると、クランクケースとシリンダーブロックの結合位置にオイルが!
「えっ!ここからオイル漏れ?..そんな事はあり得ないはず。」
と、よ〜くオイルを流れを探ってみると..先ほどカムシャフト溜りから溢れ出たオイルがエンジンの隙間から垂れて来る。
「これはまずい!」と思い、エンジンを停止してエンジンを中性洗剤で丁寧に洗ってから、エンジンを再始動。
すると..エンジンオイル漏れはピタリと止まったので一安心。
もしクランクとシリンダー結合部からエンジンオイルが漏れたら、再度分解であるが、構造的にそれは無い。
それは、私自身がエンジンを組み込む過程で知り得た知識である。

その後..しばらくエンジンを回して細部をチェックするが、問題を発生している場所は無い。
エンジンの回転も軽く静かで、空ぶかしで4000回転程度回しても、全く問題ない。
「よし!走れそうだ..オイル漏れも無い」と、一気に外装を取り付けて、締め込みなどをチェックする。
エンジンを止めて、しつこくチェックし各部の組立て、締め込みを再三確認し、試走させることにする。
実は..この時点でヘッドカバーパッキンの組み込み不良を見つけるべきだったのが..見落としてしまった。(;_;)

試走は近くの空いている道路を20キロほど走ってみたが、エンジンが生まれ変わったように感じた。
低速のノッキング性はかなり向上し、気になっていたエンジンの騒音も小さくなった。
一番気にしていた「低速でのカシャカシャ音」は全く消えて、カムチェーンの「シュ〜」という音しか聞こえない。
エンジンのレスポンスは少し硬いが息つきなく上がっていく感じである。
ほんの20キロほど走らせて、大きな問題が無い事を確認できた。
あとは翌日(連休最終日)に、すこし距離を走らせて問題が発生しなければ完了とすることにした。

マフラーを取り付ける。
先に1・4番を取り付けて、2・3番は後でつける。
過去に苦い思いをしたので、マフラーボルトは
トルクで管理している。
 
マフラーが取り付きました。
 
ヘッドカバーを閉める前に、最終のチェック。
タイミング位置は1・4・T位置。
 
カムスプロケットのポンチ位置と合せマークの
位置を確認。
1番カムシャフトのリフト方向を確認。
これでバルブ破損はありえない..はず。
ガソリンタンクを仮に積んでガソリンを送る。
 
よっしゃ〜!
エンジンが始動しました。(T-T)
タコメーターが動いています。
 

でも..クランクとシリンダーの結合位置から
オイルが漏れてる..(T_T)なんで〜!
と思ったら..勘違いでした。(^^;;
 

 近場を少しだけ試走させた。
 エンジンのトラブルは無く、軽やかに回っている。
 距離を乗ってみなければ分からないが大きな問題は無いだろう。

 どんなにチェックを繰り返しても、火を入れる瞬間は怖い。
 もしも、どこかに組違いや確認漏れがあれば、それまでの苦労は
 一瞬にして水疱に帰してしまうのである。
 それはエンジンを組立てる上の、どんな小さいな作業にも言える事で
 ガスケット面のチェックを甘く見れば、オイル漏れが起きる。
 私はオイル漏れ(滲み)は嫌いなので、シリンダーブロックと
 シリンダーヘッドの面は入念に作業をしてきた。

 自分でエンジンを分解整備するとわかるのであるが..
 写真で見たり耳で聞いたものとは次元の違った知識が得られる。
 シリンダーブロック面からオイルが漏れ出したと勘違いした時も、
 「それは、有得ない..漏れる構造でも、漏れるような整備もしてない。」
 と自信があったので、冷静に対応する事が出来たのである。
 エンジンは見ると聞くとじゃ大違いで、実践すると良く分かる。
 おそらく..次回は今回よりも、ずっと上手に整備できるだろう。
 さて..
 あとは、長距離を走らせて問題が発生しないか確認が残っている。

2005年05月09日

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