愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 38

【腰上の分解整備 Part 2】4月24日(日)

【エンジン分解】

前日取り外したエンジンを分解し、24年間の痕跡を確認する。
まず、シリンダーヘッドカバーを外すのだが..ここら辺はシム調整の時に見慣れている。
さて..これから先は、私にとっては未知の領域であり、期待と不安が入り混じる..そして、失敗できない。

まず、カムチェーンテンショナーをいっぱいまで緩めてから、IN側のカムシャフトホルダーを外してINカムシャフトを
取り外し、次にEXカムシャフトのギアのネジを緩めてカムシャフトと分離するのだが..この2本のネジが緩まない。
というよりもやり難い所にありボックスレンチが使えないので、メガネレンチで外すのだがネジロックで固着している。
やっとの思いで、ネジを緩めたが..ネジをかなり傷めてしまったので、取り付け時には交換が必要である。
EXカムを抜いてくると、カムチェーンが外れるので針金で吊るして落下させないように注意する。
これは、落下させると取れなくなる為ではなく、この先の作業でクランクを回す為である。
次にスタッドボルトナットを対角で緩めて外してから、ヘッドをプラスチックハンマーなどで静かに叩き浮かせる。
この作業は単調なようで、実は緊張を伴う作業で、周辺を満遍なく叩くと音が変わりガスケットから外れてくる。
ガスケットから浮いたら、ヘッドを静かに持ち上げて取り外し、必ずガスケット面に傷が付かない場所に置く。

次に同じようにシリンダーブロックをゆっくり叩いて浮かせていく。
シリンダーブロックはヘッドよりも固着しているので気長に叩くのだが、ヘッドが外れて一安心しているので、
シリンダーの方は結構フィン欠けを起こす方がいるようなので、ここは注意して叩いていく。
間違っても隙間にマイナスドライバーとかチゼルを入れてこじってはいけない。
シリンダーが浮いてきたら、少しづつ静かに上に持ち上げる事。
これは、急に持ち上げるとスタッドボルトに付着した砂や錆が一気にクランクに落ちてしまうからである。
シリンダーが外れたら、スタッドの脇に砂の山が出来ているので、掃除機で丁寧に吸い取り、
出来る限りクランク内部も清掃する。 これで4個のピストンが晒し首の状態になっているはずである。
取り外したシリンダーブロックは洗浄などせずに(間違っても水洗いは厳禁!)丁寧にふき取って屋内に持ち込む。
このシリンダー内壁はとても錆びやすいので注意が必要である。

本日の作業はここまでで..私は部屋に持ち込んで、CRC556をシリンダー内部に吹き付けて防錆しておいた。
あとはゴールデンウィークが始まってから、ヘッドの洗浄とバルブの掏り合わせなどを行なう。
ヘッドカバーを外しカムシャフトとご対面。(^^
まず、この状態を頭に叩き込んでおくこと。
特にオイルロックの配置などに注意。
SMに沿って、カムチェンテンショナーを外し、
カムシャフトホルダーも外していく。
 
EX側のカムシャフトを先に外す。
カムシャフトベアリング面もチェック!
 
INカムシャフトはスプロケットを外して引き抜く。
スプロケットが固定ボルトが固くて、おまけに
ボックスレンチが入らないのでやりにくい。
それでも、なんとかIN側カムシャフトが抜けた。
 
スタッドボルトナットを対角に緩め取り外し、
全体をまんべんなく気長に叩くと、シリンダー
ヘッドが外れる。 これは外れた状態。
絶対に固い物の上に置かない事!
エンジン側はこんな感じになっている。
カムチェーンが落下しないように工夫する。
さらに、シリンダーブロックを気長に叩く。
絶対にこじったりしてはならない。
シリンダーブロックが外れました。
スタッドボルトの回りに小さな砂山が出来ます。
これは掃除機で吸い取ります。
それにしても..情けない姿です。
 
シリンダーヘッドのカーボン蓄積状態。
これは1・2番側です。
両方とも薄いカーボンが付着しています。
 

こちらは3・4番側です。
3番は最もカーボンの状態は少ない。
4番は結構濃くカーボンが付着してます。
 

これはシリンダーの状態です。左から4・3・2・1番(前方から見た感じ)です。
IN側のバルブ逃げに少し柔らかくなったカーボンが入り込んでしまっています。 
これは多分フューエルワンと言うカーボン除去剤を使用したから、カーボンが軟化してしまったのでしょう。
私は2本使用した限りですが、続けて使用すればさらに効果はあったののかもしれません。
中途半端に使ったので、軟化したカーボンがバルブ逃げに溜まってしまった感じです。
燃焼室上部は、それほど悪い状態ではありませんでしたが、やはりバルブ付近のカーボンの状態が気になりました。

2005年05月02日

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