愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 22

  【10月18日】
今年最後のツーリングに行く事にした。向かった先は伊豆の先端「石廊崎」である。
この日は、午前中は暖かかったが帰路が寒くて参ってしまった。
なぜ..今年最後かと言うと、この日を最後に「引越し」が始まるからである。

真鶴道路を走り熱海-伊東を過ぎて下田に近づいて一休みした。
このとき、少し自分の体の調子が悪いのに気が付いた。
なんとなく「ボ〜ッ」と熱っぽいのである。
しかしまぁ、天気は良いし、この後遠くまで走れる機会は無いので石廊崎に向かった。
石廊崎に昼過ぎに到着したが、灯台まで歩くのは面倒になって中止。
西伊豆側の奥石廊に行ってコンビニで買った昼食を食べた。
しかし..やはり体が不調で、食欲がなくまずかった。

そのまま伊東までピストンで引き返し伊豆スカイライン経由で戻ったのだが、
帰りの伊豆スカイラインがとても寒くて参ってしまった。
おまけに、だんだんとダルと共に夕闇も増してきた。
箱根新道路を下り、ようやく家に到着した時は、かなり疲れていた。
この日は、バイクの掃除も軽めに済ませて早々にダウンしてしまった。

【11月15日】
前回の石廊崎ツーリングを最後に、しばらくバイクに乗れなかった。
というのは..新居に引越しをしていたからである。
いままで住んでいた家では、近くに倉庫を借りて、家財と共にCB750Fが収まっていた。
CB750Fは今までのほとんどを、その倉庫の中で暮らしていたのである。
しかし新居では、そのような贅沢な環境は無い!
でもCB750Fを雨ざらしにしてしまう事は出来ない。
そこで..バイク車庫を作り、CB750Fと小物を納める事にした。
それも出来るだけ安価で手頃なサイズの物を物色したが..なかなか無い。
インターネットで検索して、ようやく希望に近い物置が見つかった。

物置は「五十鈴TY10型」というタイプで、ネット価格で5万円を切っていた。
引越しで物入りな私にとっては、まさにうってつけの物置であった。
サイズはW1400・L2250・H1900で、なんとかCB750Fが納まりそうである。
そして10月8日に土間コンクリート(基礎)を打込んだ。
ブロック基礎では頼りないし、物置の入り口に土間コンクリート部分が少し欲しかった。
そこで、生コンを1㎥ほど注文してミキサー車で運んでもらった。

そして翌週の11月15日に朝から組立作業を行った。
この五十鈴TY10型は、確かに価格的には安物の物置である。
一流メーカー製に比べれば少々貧弱な部分もあるが、価格ほどの差は無い。
必要にして十分で、組立てもやり易く、割安感が高く満足のいく物である。
作業開始五時間ほどで組立てが完了したので、バイクを取りに旧宅に行く。

倉庫からCB750Fを引き出す。
約一月ぶりにエンジンを始動するが..かなりご機嫌斜め。
セルモーターを回す事20回ほど、ようやくエンジンが始動し始めた。
チョークをマメに調整してやると、ボソボソと各気等が爆発を始め、
アクセルとチョークで機嫌を取ってやると、安定して回り始めた。
暖機運転は少し長めに行い、アクセルレスポンスは..うん!悪くない。
そして..CB750Fは長年住み慣れた自宅前の借倉庫を後に新居に向かった。

久しぶりに走らせた愛車は、なんとなくダルイ感じで走っていく。
クラッチやギアなどは、まだ目覚めて無いようで、動きが渋い。
新居には、少し遠回りして(旧宅-新居は約5キロほど)20キロほど走らせた。
走り始めて10キロほどでエンジンが完全に目覚めたようで、元の調子に戻る。
新居に到着する頃には、安定した動きを取り戻していた。

新居に到着して、狭い物置にCB750Fを入れてみる。
う〜ん..まっすぐには入らない。(CB750FはカタログではL2200なのに..)
仕方ないので、少しハンドルを切って斜めに入ることにすれば..余裕。
入り口の開口幅も、ミラーを曲げて入れば、CB750Fの広いハンドルでもOK!
こうして、CB750Fはなんとか新しい寝床に納まったのである。
ただ..今度はセンタースタンドでは置けないので、サイドスタンドになるけどね。
しかし、雨ざらしにならず、CB750F専用の物置なのだからガマンである。

【思えば..】
3月にCB750Fを動かすきっかけになったのは、新居新築の計画があったからである。
CB750Fは新居に連れて行くつもりで居たが、正直言って3月の時点では
「お荷物」的な存在であった。廃車される運命にあったと言ってもいい。
が、しかし..3月21日に再び目覚めたCB750Fは今日新居に堂々入場した。

新居の建築というのは、簡単な事ではない。精神的にもかなり疲れる。
3月23日に復活したCB750Fは、その精神的に疲れた私を支えてくれた。
私のCB750Fは、5月に車検を通して以来、新居計画で疲れた私の心の拠所だった。
この半年..私を支え続けたのである。私にとって、CB750Fは..
「私を慰め助ける為に再起し、同時に存在を誇示したのである。」
そう言い切っても過言では無いと感じている。
新しい場所での生活..今日からCB750Fも一緒に暮らし始める。

奥石廊の海岸線
 

狭いけどエフ専用の物置
今日からここが永住の地となる。
入り口部分に2メートルの
コンクリートタタキがある。
 

中はこんな感じ
まだ少々のスペースがある。
斜めなら十分に車体が入る。

2003年11月15日

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