愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 195

【マフラー修理(1)】 溶接するまで

目をそらしてはいけない!これが現実だ、甘い考えは捨てろ。
 

 バイクの部品の中でタイヤを除き最も過酷な使われ方をしている部品は何か? それはマフラーだ。
内側は高温の排気で熱せられ、外側は外気で冷却されている、風雨も叩きつけている。
そして、内部結露による水分の発生とエンジンと車体の振動で非常に過酷な状態である。
ガソリンタンクが錆びるのはオーナーの怠慢であるがマフラーはどんなに大事にしても劣化する。
この当時のホンダ製のマフラーはとても頑丈にできているが40年近い歳月は、ほぼ等しく劣化に現れる。

 ヤフオクとかで「美品・錆なし」などと高額な中古純正マフラーを見かけるが・・全て40年の歳月を経ている。
いかに外観がきれいな状態でも、中身は40年の劣化を避ける事は出来ない、人の体と同じである。
ジョギングジジイがいくら筋肉鍛えても、脳と血管は鍛えられないのと似たようなものだ。(違うか?(笑))

 オレのボルさんが最初から付けていたマフラーは左右とも劣化して穴が開いてしまった。
それを抱えてどうするか考えていたのだが、今付けているマフラーも劣化してきたので修理することにした。
オレは合計で右4本と左3本のマフラーを持っているが、やはり最初に買ったものにこだわりがある。
というわけで、溶接修理を依頼しようと決心してマフラーボディを開腹することにした。

 
右側マフラーから。 かなり錆びている・・。

 まずは右側のマフラーから、こいつは「水抜き部の劣化」で、このマフラーによくみられる症状である。
サンダーで慎重に切ってみると・・オオ〜ッ、これはすごい錆である。
この状態を見たとき正直言って「これを直す価値が有るか?」と思ったが、そこはやはりオレのマフラーである。

   
左側はテールエンド部だ。 こっちもすごい錆・・。
   

 続いて左マフラー、こちらはテールエンド部である。
こちらの方が鉄板が痩せていたので、錆を落とすために少し広めに開腹していくことになった。

 これを見てわかった事だろう、オレはボルさんをずっと車庫で保管してきた、それがこのザマである。
「俺のだけは」とか「美品」とか「新同」など無い、使用されていた中古部品は全て似た状態にあると思った方が良い。
特にテールエンド部についてだけ助言しておくと、オレのボルさんのマフラーは外側に点錆は全く出てない。
それでもこれだけ中は錆びているのである、それから察して点錆が出ている中古はどれほど劣化しているのやら。

   
右側の錆を落とした。 左側はかなり脆くなっているが痛めずに。
   

 右側は丁寧に錆を落として切断口を整えるだけにした。
左側はマフラーの鉄板自体が痩せてしまっているので十分に厚みがある徐々に広げておいた。
こういう場合は思い切って広げた方が後々の不安はない、どちらにしてもつぎはぎになるのだ。
これで溶接修理の準備は整った、あとは溶接をしてくれる鉄工所を探し依頼する。

 
2021年10月29日
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