愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 177

【TLさん再起の記録(2)】
 今回はオイルがドバドバ漏れてくるフロントフォークを何とかしよう。
フレームスタンドでフロントを吊上げていく、フロント周りの整備はこれが一番安定する。
ただし、これだけでは吊上げる事は出来ない、タイダウンベルトで引っ張る・・絶対に無理で危険だ。
レバーブロックというチェーンブロックのハンドルタイプの吊り下げ具が必要になる。
こんな不安定そうなフレームスタンドだと転倒しそうに見えるが、車重が掛かるとびくともしない。
ジャッキで下から支えるのとは比較にならないほど安定する。

 

吊り下げられたTLさん・・タイヤは前後ボロボロ。
 

 では、フロント周りをばらす前に・・フォーク底部のオイルロックピースを締めている六角ボルトを緩めておく。
緩めてから再び一度軽く締めて、それからフロントフォークを外すのがコツである。(ボルさんも同じ)
後はひたすら整備書に基づいてフォークを分解して、分解した左右の部品を並べて確認する。

 

左側

右側
 

 心配だったのはフォークの曲がりで、微妙な曲がりは見ても分からないが左右を合わせて転がせばわかる。
このフォークは古いけど曲がりも無く状態は悪くなさそうで一安心。
次にブッシュ類の摩耗や変形の確認をしてからパーツ類を洗浄して再び組みなおす。
ボルさんのフォークではここで「ガイドブッシュとスライダーブッシュ」の交換があるのだけど、TLさんの場合は
ボトムケースに打ち込まれて外れない(部品も記載なし)ので確認だけ行う。
そういうところは、さすがにCB750Fでは金がかかっていると改めて感心する。

 
 曲がりを点検する。 外したパーツが組み込まれた。


 次にいよいよオイルシールを打ち込む、シールの先にバックアップリングが入っている事を確認してから
シールの方向を間違えずに・・文字面が上を向くように(ボルさんも同じです。)セットする。
必ず、何度も確認すること、シールは打ち込んでしまうと再利用ができないので慎重に行う。

 シールの打ち込みはそれぞれ・・シールドライバーを使う人も使わない人もいるので自分のやり方で打ちます。
ちなみにオレは古いシールを被せて金づちで細かく打ち込みます。
これを教えてくれたのは古いバイク屋のオヤジで、確実に打ち込まれたのは叩く音で判断できる。
おれはこの方法で何度もシール交換してきたが、失敗したことは一度もない。
返ってシールドライバーという工具任せで打つと失敗しそうで怖い・・まぁ慣れた方法でやればよい。

 

シールとバックアップリングの確認

打ち込み完了。
   

オイルは手元の物を活用する。

完成した。

 組み立てが終わればオイルを入れる、オレは手元にカワサキの10番とヤマハの15番が残っいたので、
この際、これを使ってしまおうと、カワサキの10番(粘度32.5)を150cc+ヤマハの15番(粘度47.4)を60cc入れた。
この比率での合成粘度は・・う〜〜っ、たぶん36.75くらいなので、ホンダのスペシャル10番に近い程度だと思う。

 オイルを入れたらすこし上下させてから漏れが無いか確認して車体に組付けて完成です。
なんですが・・フォークがスンナリ入って行かない、あれれ? と思ったらトップブリッジがズレてる。
そういえば走っていて、なんかハンドルが曲がっているように感じたのはこのせいか・・う〜ん!
というわけで、トップブリッジを調整したらスンナリと入りました、よかったよかった。

 
組付けが完了したフロントフォーク。
 

 フロントフォークの整備はボルさんをはじめ他の車体(以前TLR200を所有していた)でも何度か経験があるので、
それほど苦労は無いと思っていたが、それなりに時間がかかってしまい夕方近くになってしまった。
まぁ・・オレの場合は自営業なので、明日また時間を見つけて作業すればいいんだけど・・雨が心配。
今回フォークを分解して意外だったのが、結構簡素化されていたこと。
ボルさんのフォークはたくさんの部品が組み込まれていて全てが交換する事ができる。
TLさんは125だからか、ブッシュ類が交換できない・・改めて、ボルさんの構造が凝っている事が良くわかった。
さて・・残された課題として最大の難問は「リアショックをどうするか」という事もあるけれど・・
その前に割れてしまっているタイヤや止まらないブレーキ、固まってしまったチェーンなどを交換したい。

 
2019年07月10日
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