愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 167

【フォークの回転】
 フロントフォークは使い続けると同じ方向から負荷を受け続ける為フォークにシナリ癖が付く。
どんなに剛性が高いフォークでも、スタビライザーをつけていても前からの衝撃の繰り返しは避けられない。
オレのボルさんのフォークは2本目で30000キロ程度の時にインナーをチューブを新品に交換してある。
その後、何度かフロント周りを整備してきたがフォークを回す事はしなかった。

 FBのフォークはエアフォークなのでバルブの位置が固定されてしまう為インナーチューブの向きも同じ。
気が付いてはいたのだが、回転させる術がなかったのが実情である。
それは、フォークに癖をつけない為に一定期間で回転させるためにはエアバルブが邪魔して回せなかった。
これはFBかFCに乗ってないとわかり難い・・いや、わからないと思う。
左右のフォークバルブをホース連結されるのでバルブの位置は自由に変えられない。
よってフォークの回転位置は常に同じ方向を向いている・・つまりフォークの向きはずっと同じ。
これでは座りっぱなしで腰が痛くなるのと同じなので、何とかしてフォークを回転させたかった。

 どうして急に回転させることにしたのかというと・・オイルがわずかに滲んできた。
これはFBとFC共通の弱点で、エアフォークゆえにの症状で、オイル滲みが起き易いのだ。
原因は単純で「気体は液体より粒子が細かい」という理由である。
フォークシールが少しでも減ってくると加圧された気体の混ざったオイルがわずかな隙間から出たがる。
これが、走行中はオイルが漏れないがしばらく放置すると油膜滲みが出る原因だと理解している。
オレのボルさんの今の症状だと、エア加圧を1キロして一週間放置するとオイルが少し滲み、
エア圧力が0.1kg減る。 これをシール切れというには微妙過ぎると思う。

 今回は右側のフォークで、右側は2006年6月にオーバーホールしている。(vol58参照)
この時が42000キロ程度なので、20000キロ程度使用できたのだ・・たった20000キロだ。
バイクの中で最も傷みが激しいシールは、このフロントフォークシールだが通常は30000キロは持つ。
CB750Fでも無圧のFZ/FAは30000キロ程度は大丈夫だろうが、FB/FCは滲みが出る。
これがエアフォークの弱点で、エアフォークでなければまだ十分に使える状態にある・・と考えている。
そこで・・「一度フォークを回転させて、シールのアタリを変えてみよう」というわけだ。

 

微妙だけど・・オイルが滲んでくる。(涙) FBモデルのエアフォークの連結ホース

 さて、FBのフォークを回転させるには左右の連結ホースを交換する必要がある。
ノーマルのホースでもできるけど長すぎて滑稽になってしまう。
そこで探していたのが「CB750CD」のエアホースで、このホースは手前で左右連結をするタイプである。
CB750カスタムのDモデルにしか使われてない連結ホースでかなり希少です。
今回はこれを手に入れたので、ようやくフォークを回転させることができた。

   
CB750CDの連結ホースだとこうなる。 しばらく様子を見よう。
   

 さて、CB750CDのホースを付けると、190度から200度近く・・つまりフォークを裏返しに回転させることができる。
操作的に特に邪魔になる事は無くて、純正部品なので違和感もありません。
オレの場合は油温計が少し見辛くなった程度なので問題なし。
各部の締め込みトルクを点検して30キロほど走らせてみましたが、なんとなく、どことなく回す前と違う感じもする。
たぶんプラシーボ的なものだろうと自分でも思うのだが・・オイルの滲みは全くなし。
尤もフォークを回す前も、走行中はオイル滲みが怒った事は無かったので、しばらく様子を見ようと思う。

   
 
まだある! 予備の新品チューブ。  

 余談ながら・・フロントフォークというのは損傷(事故・転倒)で交換される確率が高く、錆も起きやすい部品だ。
一時期、古いカワサキ車はエンジンよりもフォークが欠品になってしまう事で再起不能になった事がある。
今は分からないけど、古いカワサキ車でフロント交換してるのはフォークが手に入らないからだろう。
それも壊れる(曲がる)のはインナーチューブと決まっている。(昔のは剛性もひくいから・・)
オレはその話を知って、少し余裕がある時にフォークチューブを2組新品で購入した。
そのうち一組を30000キロ程度で交換したので、残りは一組となったが、まだ箱の中で油紙に包まれている。
おそらく、このチューブを使う事は無いと思うのだが・・。

 

2017年10月08日
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