愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 165

【マフラーの穴開き3】
 先日(9月24日)午後から富士山を一周回ってきた。
ここしばらく休みと言えばゴロゴロしたり庭の草を刈ったりして陰鬱としていたので気晴らしに走らせてきた。
マフラーは穴の開いたままで薄いアルミ板で補修しただけだけど音は漏れてないので大丈夫だ。
御殿場から山中湖、河口湖と走って白糸の滝で十里木街道に入って愛鷹山の背中から御殿場に戻った。
午後から半日ずっと走りっ放しで疲れたけど気分はよく、久しぶりにストレスを解放できた。
そして思った・・マフラーを直さなくてはボルさんがかわいそうだ・・と。

 

 マフラーの交換を渋っていたのには理由がある。
一番の理由は、3番外側のヘリサート処理されたボルトが抜けて来ないか心配なのである。
締め込みの強度とかではなくて、ヘリサートはステンレスなので回りやすいのである。
フランジナットを緩めたときにナットと共にフランジボルトが回って緩むのではないかと心配になる。
尤も、緩んで外れたら、ヘリサートは長く入っているので交換して入れ直すだけなのだが。

 心配していても仕方ないので、恐る恐る緩め始めてみると、心配をよそにボルトは緩んできませんでした。
そのまま全てのキャップナットを外してマフラーを左右に外し古いガスケットを抜いてフランジボルトをチェックする。

   
ステンレスの針金で縛って走っていた。 マフラーを外す。
   

 マフラーは前回の記事(vol164)で書いた通りスペアをさらに一本購入したので、きれいな方を採用する。
FCのマフラーの為、後部のマフラーを吊り下げる黒い金具は簡素化されて一か所で固定する物が付いていた。
これを外したマフラーからFB用の二か所で固定するタイプの物に交換して左右を連結する。
特にマフラー全体の歪みやクセは無いようである。

   
左右の相性を見てみる。(右が交換用) 苦労して装着した。(ここが最大の難所)
   

 左右のマフラーボディを車体に載せるまでは一苦労で、FBとFCは連結管があるので、左右同時に持ち上げる。
この作業は一番苦労するし時間もかかるし神経も使う作業でマフラーを交換するたびにやり方が違う。
ともあれ、なんとか持ち上げてフランを仮止めしてしまえば一安心である。
今回はヤフオクで買った代用ガスケット(直径などは同一の純正もどき)を使用したのだが問題は無い。
この日(9月25日)はここまでで、蚊が飛び回ってきたので後日回しとした。

 私は自営業なので休みや仕事時間を自分で調整する事ができる。
深夜まで仕事をして、昼まで寝て、昼から遊びに行ってしまうとか、日曜日に仕事して月曜日に休みとか、
休みもなく仕事しっ放しとか、一日おきに休みとか、自分で調整できるのはありがたいのだが・・。

   
気になる3番外側には全く問題はなし。 右2番側を最後に組み立てる。
   

 翌日(9月26日)は午後から交換作業を再開した。
今まで私も無造作にやってきた作業なのだが、実は構造的に作業順位がある事に気が付いた。
まず、一番優先するのはマフラーフランジの締め込みで、次が後部の固定、腹下の連結は一番最後である。
排気漏れのリスクを最小にする組付けとはなにか?・・昨晩寝ながら考えたのがこの順番だ。
最初に1番・4番フランジの位置を仮固定して、マフラー後端の位置を決める。
次に2番・3番フランジを取付けてすべてのフランジを本締めすれば、エキパイは自由度が高い状態で固定される。
そして、後部の取り付けを本締めしてから、最後に腹下のジョイント部分を固定する事で無理のない位置に固定される。
とまぁ・・最も弱い固定部分のマフラーフランジに負担が小さい取付け順位を考えたらこうなった次第である。
この順番で取付ければガスケットは平たんに収まるはずで、当然排気漏れは無いと考えた。
実際に、この工程で組付けたのだが・・確かに順位は正しいけど作業は面倒であった。
手っ取り早く決めるには後部を固定した方が楽だし早い・・ただエキパイにストレスは掛かっているだろう。

   
アジャスタブル・トルクドライバー(EA723HE-4) 各部締め込みチェックして完了。
   

 さて、自分の能書きに従って取り付け作業を行っているが、一番神経を使う部分はやはりフランジナットである。
このエキゾースト部分はフランジボルトは熱に晒されて脆くなっている事が多いので締め込みは気を遣う。
オレの場合はイギリス製のトルクドライバー(過荷重空転式)を使って絞め込むことにしている。
このドライバーがとても優れている点は、アームを持ってないので回転力がじかに分かる事だ。
トルクレンチだとアームの長さで回転力の手応えが分かりづらいが、ドライバーならどれほど掛かっているか分かる。
このドライバーは400グラムから900グラムまで設定する事ができるので重宝している。
日東のミニトルクレンチと締め比べをしてみたら、ほとんど同じ値なので安心したという経緯がある。

   
交換完了、美品なのがありがたい。 もちろん穴など開いてません。
   

 マフラーの取り付けが無事に終わったので、エンジンを始動して排気漏れを確認する。
排気漏れや締め込み忘れを確認してから近くを20キロほど走行して異常が無いかを確認する。
もちろん異常も違和感もなく、マフラーに不安が無くなったのが嬉しいだけだ。
帰宅して腹下のジョイント部を一度緩めて軽く叩いて馴染ませてから、もう一度軽く絞め込んでおいた。
こうすれば各部の取り付け歪も落ち着くだろうと思っただけだけどね。

   
外してみたら・・なんと凄い状態! 修理しようかと思っていたけど・・
   

 さて、外してみたマフラーの状態を改めて確認してみると、かなり大きな穴が開いている。
かりにもボルさんに付いてきたオリジナルのマフラーなので修理できるなら直しておこうと思った。
しかし・・この惨状見て、しばらく考えてみる事にした。(内部の腐食もかなりひどいので)

 ところで、このマフラーはFBとFC用は正しくは違うマフラーのようだ。
部品番号が異なり、後にFCのマフラーに統合されてしまうが、何が異なるのだろうか?
価格も若干だけどFCのマフラーの方が安いので、内部構造が簡素化されたのだと考えている。
もちろん取付け寸法は全て同じだが、途中でなにか変更があったのは確かである。

 マフラーの穴開き事件から一ヶ月・・これで無事にマフラー交換が終了したのである。
さて、次はオイル交換でもやってみようか。

 
2017年09月27日
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