愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 159(番外)
 
【フォーゲルのタンク】

 愛車のボルさんとは別に所有しているボロのフォーゲルは活躍の場がほとんどないので物置にしまってある。
5月の中頃に物置きに行ったら、なんかガソリンくさい・・どうやらフォーゲルのタンクのようだ。
相手がガソリンなので、急きょガソリンを携行缶に移してタンクの状態を見ると漏れが発生していた。
・・と、これが始まりであった。

 

 塗装をはがして、突きまわすとこの通り穴だらけである。
このとき・・「このタンクはオダブツじゃないか?」と感じたのだが、WEBを調べるとこの程度はハンダで修理している。
実はこの時に、オリジナルタンクを捨てて代替えタンク案も浮上したのだが、ともかく修理してみる事にした。
 修理のためにバーナー(パワートーチ)と銅板を購入した。(計2000円)
板金ハンダは手持ちで有った物を使っていたのだが、途中から穴が大きすぎて足りず一般ハンダを使った。
板金ハンダと一般ハンダの差は融点だが、別にタンクを修理する分には問題はないだろう・・と思う。
WEBで調べると「ともかく埋まればいい」との事で、100円均一のハンダで作業を続けた。
上の画像程度の穴になるとハンダ小手による修理など無理で、フラックス塗ってバーナーで炙ってハンダを流す。
最初は上手くいかなかったけどコツを掴んで少しづつ上手になった。

 一応満足のいく状態にハンダ修復できたので水槽試験をやってみる。
大きな桶とかバケツに水を張ってパンク箇所を探すように水没させて空気の漏れを確認するのだ。
何度か確認して気泡が浮いてこないようなので修理できたようだ。

 
 

 なんとかきれいに穴埋めできたようで一安心、そこで次の「水張り試験」に移る。
今度は逆にタンク内に水を入れて現実に近い状態で漏れを見るのである。
これは数日置かないとわからないので時間が必要である・・はずだったが、見事に数時間で漏れてきた。
仕方ない、漏れた個所をさらに徹底的に穴を探してハンダを流すのである。
そして再び「水張り試験」とこれを繰り返す・・タンクのハンダ付を始めて20日、ようやく穴が塞がったようだ。

 一週間ほどの水張り試験でも漏れはなかったので、防錆下地塗装を施す。
下地が乾いたところで、一度ガソリンをタンクに入れて再び漏れをチェックしてみたが問題はなかった。

 さて、いよいよ完成も近いのだが問題がある。
それはガソリンコックで、フィルター機能は無い上にパッキンがすり減って漏れてきてしまう。
仕方なく代替えでキタコのモンキー用コックが使えるとの事で購入する。(2000円)
塗装は色が合わない事はわかっていたが剥がれに強いラッカー系の刷毛塗りで上からクリアーを吹く。(800円)

 こうして、塗装はがしから50日にしてフォーゲルは復帰したのである。
このタンクは漏れは止まってもタンク内は錆が多いからフィルターのつまりに要注意である。
とりあえずガソリンを入れて近くを30キロほど走って無事に帰宅する。
しかし、一応漏れを確認する為にタンクは外してチェックする。
すると・・夜になって底の方からガソリンがわずかだが確実に滲んで塗装を侵し始めた。
オレはこの時点で、やっと「このタンクの修復は無駄」だと悟ったのである。
費やした無駄な費用は4800円にも及ぶ・・無駄金である。

 
2016/07/15
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