愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 15

同調作業中



同調前 気筒差は1-3で40ミリ

同調後 気筒差は2-3で8ミリ

翌日の試乗にて。
調子は明らかに良くなった!

  【6月30日】
大瀬崎へのツーリングで、全ての整備を完了したCB750Fであるが、
さらに調子を上げる為キャブレターの同調を行う。
4連キャブの同調は、年に一度程度行うと常に快調な状態で走ることができる。
ショップに頼むのも良いのだが..
この神経質な調整をどこまで親身にやってくれるかがポイントである。
整備マニュアルによると、各気筒差が60o/hg以下となっているので、
その範囲に入っていれば整備完了という事である。
しかし..実際には、その倍精度の30o/hg以内にしたいところである。
今回は、規定値の6倍精度..各気筒差を10o/hg以内に収める事を目標した。

使用する機器は4連バキューム計であるが、私の持っている物は4連水銀柱ゲージで、
メーター式とは違い各メーターの個体差は皆無で、非常に正確かつ微妙な調整を
可能にしている。 14年ほど前に購入した当時で50000円ほどした外国製である。
(これは、私の道具の中でも一番の自慢の道具である。(^^; )
購入した当時は、原始的な割にバカみたいに高価な道具だと思っていたが、
実際にはその精度の高さと正確さに舌を巻いたもので、このゲージで調整した後は、
すばらしいレスポンスが得られる事が分かった。

さて..
そんな訳で十分にエンジンを暖機して、前から扇風機で風を送りながら調整する。
インテーク側の調整用メクラネジを外して、ホース取付け用のアダプタを取り付けて
ホースをゲージに接続し、エンジンをアイドリング状態にして、各気筒差を読み取ると、
最大で40o/hg程度であった。 おそらく、同調自体は12年ほど前に正確に
調整したので、さほどの狂いは無いだろうが、今回の整備でキャブレターを
分解して整備したので、ズレが生じたのだろう。

調整の方法は..
2番の基準キャブレターに全てのキャブレターを合わせれば良いわけである。
最初に2−1の同調を合わせ、次に3−4の同調を行い、最後に2−3の同調を行う。
これを繰り返す事で、すべてのキャブレターが同調するわけである。
最初に大雑把に全気筒を調整して、少しづつ調整の範囲を狭めていき..
全気筒差を目標値の10o/hg以内に収めた。
その気になれば、5o/hg以内に収める事も可能だが、負圧で脈動しているので、
あまり細かくやっても仕方が無い。 水銀柱の振幅は非常に敏感であるが
見やすく調整しやすい。やる気になれば読み取りはミリ単位で行える。
そこら辺がメーターのバキュームメーターとは信頼性の高さが違う部分である。
いろんな意味で水銀柱ゲージを一度でも使うと、メーター式を使うのが嫌になるだろう。

同調調整自体は20分程度で完了し、接続ホースを外しガソリンタンクを載せた。
しばらくエンジンを休ませてから、再始動しエンジンのレスポンスと安定度を確認する。
う〜む!明らかに調整前よりも、吸気音が変化し吹き上がりもスムースになっている。
早速試乗することにした。
調子の変化は走らせて見て、すぐに体感することができた。
今までの調子が悪い訳ではなかった(各気筒差40o/hgなので基準値内)が、
明らかに低速域からの粘りが違うし、エンジンの回る感じが滑らかに感じる。
やはり同調はかなり重要なポイントで、高価なパーツを組み込むよりも効果が
あるかもしれない。

翌日(6/29)に箱根の長尾峠にチョイ乗りに行ってみた。
御殿場からの長い上り坂でも、エンジンの粘りは明らかに違う。
息つきなどは全く無く、エンジンレスポンスも軽いし伸びもある。
この走行感に十分満足し箱根を下ってきた。
帰宅して、車体をきれいに掃除して、ワックスをかけて車庫に納めた。
さて..どこにでも快適に走れる準備が整った。
梅雨が明けたら、少し遠くに行きたいと思っている。

2003年06月30日

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