愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 14


往路の伊豆スカイラインにて
 



戸田「碧の丘」にて

 


帰路の伊豆スカイラインにて

  【6月23日】
先週のフォークオイルの交換で、予定していた全ての修理工程を完了したので、
修理完了の確認走行する事にした。
この週末は土曜日が休みにではなかったので、日曜日になってしまった。
日曜日は道路が混むので、あまり走りたくなかったが仕方が無い。
富士山方面に行くか伊豆に行くか迷ったが、走りなれた伊豆に向かうことにした。

箱根新道を上がり一休みする。
調子は今までの中で最高に良い事が走っていて分かる。
CB750F特有のカムチェーンの音も抑えられてエンジンは快調に回る。
サスペンションの動作もスムーズで、前回の走行より車体の上下は小さくなった。
伊豆スカイラインに入り、リアサスペンションのダンピングを一段上げた。
フロントフォークの動きが抑えられた事から、リアサスペンションレートを
上げたほうがバランスが良さそうである。

亀石ICで降りて大仁に出て、修善寺を通過し土肥に抜ける。
土肥から戸田に周り、大瀬崎に向かうルートを取ることにする。
このルートは小さなアップダウンが連続し、エンジンの調子を含めて車体の
出来を見るのは具合が良い。
CB750Fはエンジンのレスポンスもよく、低速でのツキ、粘りも十分にある。
もちろん走行中に白煙を吐き出すなどという事は微塵も無く、安定して回っている。
サスペンションも新品のタイヤとマッチングがよく、
素直に倒れこみ粘るように路面に吸い付く。
操縦性はニュートラルそのもので、タイトコーナーでの安定性を高める為に、
ステアリングダンパーの調整を1段硬くしたら、さらに曲がりやすくなり安定性も増した。

一番気になっているのは..やはり排気煙である。
古いバイクは、どうしても白煙を多少は吐くようになるし、
まして自分のCB750Fは、四番気筒多少の問題がある。
走行中、停車時に時々排気煙の様子を観察していたが、
白煙は微塵も感じられなかった。
どうやら四番気筒は、まだまだ大丈夫なようである。
先日交換したオイルの為か、エンジンの回転は滑らかでクラッチの繋がりも良好である。
この3ヶ月..
整備を続けてきて、この調子を維持できれば、当分は走れる自信が沸いてきた。

大瀬崎を回り、西浦〜内浦へ走り、再び大仁へ抜けて伊豆スカイラインに戻る。
伊豆スカイラインでは「激走」している連中が、脇を抜いていく。
以前..ZXR750を持っていたときは、自分もあんな調子で走っていたのだろう..。
今は抜かれる事や譲る事を、なんとも思わなくなった。
自分のCB750Fは、無理をさせる事はできないし、事故などは絶対にできない。
広い意味で、維持していくという事は、一時的な快楽や自己顕示欲を抑えることだ。
出発したときと同じ姿で帰宅する..これが維持することである。
情熱を注いで整備しても、多くのお金をつぎ込んでも、事故をすれば全てが無になる。
歳を取って、「維持する」本当の意味が少しだけ分かってきた気がする。

さて..先に書いたとおりCB750Fの調子は、殆ど10年前の調子を取り戻した。
この3ヶ月で整備のために遣った金額はおよそ15万円を少し超える程度である。
約10年間寝かせてしまった車体を復活させる予算としては
非常に少ない出費だったと思う。
これは、ワンオーナーで屋内の保管という最良の体制だったからできた事である。
確かに..若干心配な部分も無いとはいえない。
しかし、1981年式である事を考えれば、今のコンディションは最良といえると思う。

もう、これ以上は望まない..
ここに私の愛車CB750Fは見事に再起を完了したのである。

2003年06月24日

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