愛車CB750Fボルドール2の再起記録 vol 106 |
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【ジェネレーター Part2】(2008/11/02) 10月30日にヒューテックさんよりローターとステーターが到着した。(25000円) 仕上がりは素晴らしく、本当に新品のような状態になっており、ローターのコイルが多いのは一目瞭然である。 ステーター側は純正とは違いエナメルのような保護剤は薄く塗ってある程度である。 以前質問した回答では「純正は熱がこもりやすいので専用ニスを塗ることにしている」との事であった。 このジェネレーターを見ていると「今度こそ大丈夫!」という確信が湧き上がってきた。 (とかいって..これ以上交換する部分は発電系統ではないんですけどね。(^^;; ) 新しくストックしておいたブラシを取り付けて、発電系統は新品同様になって排水の陣の状態である。 これで発電しなかったら..こんどこどパニックである。 週末を待ってのんびりと(焦って作業してはダメ!)ローターとステーターを取り付ける。 ステーター側は部屋に持ち込んでゆっくりと確実にジェネレーターカバーに取り付けておいた。 いつも思うことだけど..エンジン周りの取付けボルト/ネジ類のトルク管理は難しい。 もし..もしもネジをナメたら「おしまい」状態である。 細心の注意で、私の場合は「最弱のトルク+気持ち」で締め込むようにして、緩んで怖い部分は ネジロックを少量塗布しておくことにしている。 さて..今度はローターの番である。 まずホイールクランプで車体を固定し、後輪をロック、リアブレーキを固定する。 クランクシャフトを洗浄して薄くグリスを塗って軽くふき取る。 ローターを入れてトルクを8キロ/m入れて締めこむ、更に9.5キロで締めこむ。 (この部分は後日締め込み確認を行う必要がある) ジェネレーターカバーの内容を再確認してカバーを閉じて新品レギュレーターを接続して準備完了! |
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ヒューテックから戻ってきた強化巻きのジェネレーター! |
ブラシも手持ちスペアパーツから新品を奢る! |
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こういう神経質な部分の組立ては..この工具が最適。 | 組みあがりました。 |
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ローターの取付..9.5キロ/mは少し辛い! | 出来た! |
再充電したバッテリーを接続して電圧をチェックすると12.4ボルト..セルモーターを回してエンジン始動! テスターの電圧表示は..すぐに13ボルトを越えて、少しづつ電圧が上がっていく。 エンジンが暖機されていないので、エンジンの回転上昇と共に電圧が上昇..14ボルトを越えた!よっしゃ! その後エンジンの回転が落ち着いて2000rpm〜2500rpm程度になっても14.5ボルトをキープし下降しない。 電力が十分に発生しているのを飽きるほど確認して安心したら一度エンジンを停止してレギュレーターを交換。 古いレギュレーターを接続してエンジンを始動してみると..テスターの表示電圧は同じ。 つまり..レギュレーターは故障していないという事が確認できた。(スペアになります。) 再びエンジンを止めて一休みしてから、各部の配線を所定の場所に収めていく作業を行います。 レギュレーターは発熱対策をする事にして懐かしのソケット7用CPUクーラーの放熱器を加工して 3ミリのアルミ板に固定し、そのアルミ板にレギュレーターも接触させる事で排熱を行うようにした。 まぁ少しいい加減な工作だけど、こういうところは遊び心なので適当でいいと思う。(^^; |
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バッテリーチェック(12.43ボルト) | エンジン始動!(13.24ボルト) |
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回転上昇(13.74ボルト) | 回転が安定(14.48ボルト) |
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ライトオン時(14.76ボルト) | 古いレギュレーターでも確認。(14.53ボルト/ライトオフ) |
【試験走行】(2008/11/02・03) 少し遅くなった昼食を食べてからタンク上にテスターを貼り付けて走りながら電圧を監視する事にした。 外部電力のテスターは車両用の電圧計より、かなり敏感で正確に計測が可能である。 アイドリングでは12.7ボルト程度でライトを点灯しても多少上下するけど安定している。 実際に走り出してみる(ライト無点灯)と.. 急激な電圧の上昇は無いが13.5ボルトまではすぐに上昇し、その後も秒単位で上がり14.5ボルトで安定する。 エンジンの回転は2000rpmも回っていれば14.5ボルトを楽に発生させている。 面白いことにライトを点灯させると14.8ボルトまで上昇して安定する。 おそらく電力を消費することで、レギュレーターが抑えていた発電量をさらに開放するのだと思う。 「強化巻き」になっているのは、電圧の上昇が高いのではなく電流の発生が早いという事のようだ。 サービスマニュアルでは4000rpmで14ボルトを発生としているので、このコイルはかなり早く電流を 発生させる事ができるようである。 発電量が十分になった事でエンジンフィーリングにも変化ができた。 最も早く気がついた事はアイドリングが安定した事と、低速のトルク感が増した事である。 ノッキングする回転数が低くなったかは分からないけど明らかに低域からの加速は滑らかになった。 着火が安定しているからだろうか..低回転でのエンジン音も変化した。 今回は「自作ニセ稲妻」は装着しないことにした。 回路的にはコンデンサーがレギュレーターの先にあっても問題は無いと思うけど..必要が無くなった。 「自作ニセ稲妻」の効果は実感できたのだが、それ以上にジェネレーター交換の威力は体感できる。 それと理論的になんの問題も無いはずだが..バッテリーとコンデンサーはやはり違うものである。 そう考えたときに、レギュレーターの先にコンデンサーを置く事で全体回路を変更する事は避ける事にした。 さて..ひとつ気になるのはジェネレーターからの「ノイズ」である。 「キシュ・キシュ..ジジジ..」といった具合にいかにも「発電ノイズ」といった音を出している。 どうも気になるので、ジェネレーターカバーを開けたのだが問題は見られない。 エンジンが温まってくると静かになってくるが、思い出したように「シュン・シュン..」と唸る。 まぁ..ジェネレーター全体が真新しい状態なので、馴染んでくれば状況は変わると思う。 |
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レギュレーターの廃熱対策。 | 近くを試走して電圧の変動をチェック! |
翌日(11/03)..再びテスターを載せて、少し遠くまで走る事にする。 |
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10/12はここで止まってしまったのが最後・・。 | 冬が近い丹沢湖にも寄って来た。 |
【巻き直しジェネレーター】 新品ジェネレーターは在庫が有るかどうか分からないのが実状である。 そうなると「巻き直しサービス」というのは心強いけど..実際はどうなのか? これからじっくりと試験してみないと分かりませんけど、使用するには全く問題は無いと思います。 というのは構造が単純な銅線巻きのコイルなので、正確に巻いてあればいいわけです。 ローター側の出来は素晴らしく、巻いたコイルを生地で巻いて専用剤で固めて有ります。 これは純正ローターと全く同様の手法といっていいと思います。 皆さんが心配するローター側のカシメですが、私の見る限りでは不安無くしっかりできてました。 また、ローターは二分割になっていますが、ボルトでクランクに固定されています。 この固定ボルトが緩まない限りはローターがジェネレーターケース内部で分離する事は無いでしょう。 発電性能などは記事の通りで全く問題ありません。 ステーターの方は純正に比べると若干..耐久性は落ちると思います。 というのは純正の被覆に比べるとリビルド品は被覆が薄い事が上げられます。 ただし..これは熱的に見たときは有利に働くので、被覆が薄いことで熱の篭もりは少ないでしょう。 しかし私的には熱よりも、水分に関する対策のほうが重要と思われるので純正の方が有利と考えます。 でも、これもどの程度影響するのかというと疑問で.. ジェネレーターケースの中に水分は無いと思われる事と一応のコーティングがされているので、 多少の水分など問題とはならないと思われます。 このリビルドジェネレーターの強化巻きについてですが、私的には「ライトオン」を考えたとき 強化巻きのほうが安心感はあると思いました。 でも、標準巻きとどれほど違うかと言われると、あまり大差ないと思えます。 まぁ..気分的に「強化巻き」という事で「なんか安心」を買うだけでもいいと思います。 ただし、リビルド品ですので、取り付けた際に純正交換部品のようにはいかないと思ったほうがいいです。 私のようにわずかですが発電ノイズがでる(強化巻きという事もある)事もありますし、 思っていたような出来ではなかったと思われる事もあるでしょう。 でも純正交換部品は両方で6万円近くする事と、おそらく価格差ほどの性能差は出ないと思いますので、 取捨選択は各々のお任せします。 |
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強化蒔き直しのローター(2オーム) | こちらは同じくステーター(0.7オーム) |
2008/11/04 |