愛車CB750Fボルドール2の再起記録  vol 1

 私は1981年の年末も押し迫った日に大型自動二輪の限定解除に
 合格した。そして、間をおかずに憧れのCB750Fボルドール2を購入。
 翌年の正月開けに早速納車されたのが、このバイクである。
 以来、ずっと私の所に居座り続けている。

 このバイクを公道で走らせた最後は、たしか8年ほど前..
 その後は車庫で眠っていた。
 ときどき思い出したようにエンジンを掛けてあげていたが、
 それも、ここ5年ほどは掛けていなかった。

 しかし..だからと言って、CB750Fが嫌になったのではなく、
 今でも、自分が乗るバイクは「これ以外に無い」と信じている。
 地上を走るバイクで、最も自分に似合うと思っている。 

私の愛車 CB750F(B) ボルドール2

愛車「ボルドール2」には、大型のボドールカウルとオイルクーラーが
オプションで売られたいた。 私は当然、その二つを持っている。
しかし、車検等の問題があって、今は装着はしていない。

他に..
KERKER製の規制前の集合管と武川の鍛造スタビライザー、
デイトナ製のステアリングダンパーとマルゾッキのリアダンパー、
そして、小川製のバックステップキットで軽く武装している。
今から考えれば、たいしたパーツではないが、10年以上前という事を、考えれば、結構がんばった方だと思っている。(^^

さて..
数年もエンジンすら動かしていなかった愛車のエンジンを
始動するにあたって、車庫から引っ張り出してきた。
「F」は眠りを妨げられた様に、ブレーキを引きずって抵抗しながら、
嫌々出てきた。これは相当重かった。(240kg)

もちろん!バッテリーは積んでないので、車からコードで供給。
心配なのはガソリンタンクとキャブレターである。
恐る恐るガソリンタンクを覗くと..案の定、錆びている。(T_T)
しかし、思ったほどではなかったので、一安心。
とりあえず、ガソリンタンクを外して、自作の補助タンクから
ガソリンを供給することにした。 車庫に入っていたとはいえ、
エンジンオイルは劣化しているだろうと始動前に点検してみると、
思ったよりは粘度は落ちていない..ヨシヨシ。(^^
でも、もちろん交換する。 新しいエンジンオイルを入れて、
それでは..「始動!」 セルモータースタート!

キュン..? なんだ〜..全然回りません。
車からのバッテリーではロスが大きすぎて、ダメみたい。
それでも、何度もトライします。キュン..キュン..キュ〜ン..(T_T)
 

エンジン始動準備..でも、なかなか目覚めない。

KERKER製の集合管から力強い排気音が!

 キュン、キュンとか細い音を出して回るセルモーター..
 「ダメかな..」と諦め掛けた矢先..来たよ、来ましたよ!
 キュン!ボッ!..ボボッ..キュン..キュン..ボボッン..
 バオッ!..ガオ〜〜ン..!

 やった! ついに始動成功です。(^o^)/
 不機嫌な煙をモクモクと吐き出しながらも、快調に回ってます。
 KERKER製の集合から、吐き出される凄まじい爆音。
 ビリビリと車体を小刻みに震えさせながら、アイドリングが上昇。
 エンジン音も快調に澄んできました。1・2・3・4番の排気管も
 全て熱くなっています。 全気筒が爆発している証拠です。

 4番の気筒辺りから若干のオイルのにじみがありますが..
 これは残念ですが、経年で仕方ないと思ってます。
 その後は順調そのもの、一度目覚めてしったRC01Eエンジンは
 快調に回り続けます。 エンジンのレスポンスも悪くありません。
 このエンジンは、ホンダが作った名機中の名機です。
 RCBレーサーの血統を純粋に受けついたダイレクトプッシュ式で
 シリンダーよりも大型のヘッドを持つ素晴らしいエンジンです。

 張り付いていたクラッチプレートもエンジンの熱が伝わると素直に
 剥がれて、全速とも快調にミッションが入るようになりました。
 懸念していたキャブレターの目詰まりも無いようです。
 不機嫌に吐きまくっていた煙も徐々に薄くなり澄んで来ました。
 全体を点検しましたが、これといって悪い所はなく、1番気筒の
 オイル漏れさえ気にしなければ、実走可能な状態になるまでは
 それほど手を入れる必要は無さそうです。
 それでも、車検を受けて、全体の整備をするには、かなりの金額が
 必要になる事は、私が見てもわかります。(^^;

 余談ですが..
 私は、このバイクの細かな予備パーツをかなり保有してあります。
 いつか..そう、いつか復活させる為に、コツコツ買っておきました。
 しかし、残念な事に外装だけはありません。
 CB750Fの外装は既に底払い状態..おまけにコイツは限定車。
 ボルドール用のタンクなんてある訳がないんです。

名機中の名機 RC01Eエンジン

この後姿に憧れを持つ者はいまだに多い。

 ガソリンタンクの錆..これが急に深刻に感じられました。(--;
 いくらエンジンが調子を取り戻しても、タンクが無ければお話に
 なりませんからね。 この美しい、特異なカラーのバイクは、
 どの外装を変えても、醜くなってしまいます。 そこで..
 自分なりに打てる手段を、最善の手段を講じる事にしました。

 まず、空になったガソリンタンクを灯油で二度洗浄しました。
 その後、エンジンオイルと灯油を混ぜて防錆油を作ります。
 約2リットルほど作り、それをタンクに入れて攪拌させて、
 タンク内に皮膜を作ります。この防錆油は、そのままタンクに
 いれておきます。 こうすれば、ガソリンより安全で防錆効果の
 高い状態でタンク内を維持できると思います。
 あとは、ときどき攪拌させてあげれば大丈夫でしょう。
 これでようやく、この先数年はコンディションを維持できる自信が持て、
 落着きました。(^^

 全ての外装を元に戻して、ピカピカに磨き上げて、
 CB750Fボルドール2は再び眠りに付きました。

2003年03月22日

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